ベクトルタイル技術を用いた人流把握

近年は,都市交通計画や感染症対策など,様々な分野で人の流れを把握することが重要となっている.しかし,人の流れを把握する手法の多くは都市部に限定されており,擬似的な人流データを用いて全国規模で行われた研究は少ないのが現状である.一方で,データの可視化にベクトルタイル技術を用い,ズームレベルに応じてデータの粒度を変えることで,データ量の削減や処理速度の向上が期待できる.そこで,全国規模約1億2千万人を対象とした擬似人流データについてベクトルタイル技術を用い,ズームレベルに応じて道路属性を選択することで効率的な可視化を図った結果,データ量は約57%に削減され,タイムスライダーやズームレベルを変化させてもスムーズに可視化を行うことが可能となった.

ベクトルタイル技術を用いた人流把握