ウェアラブルデバイスを用いた子育て行動の検知技術の開発

女性の社会進出や核家族化,産後うつ問題など,子育て環境は大きく変化しており,子育ての効率化や子育て支援は社会的に大きな課題となっている.本研究では,近年普及傾向にあるウェアラブルデバイスを用いて,ミルクやオムツ替え,お散歩など「親」が「乳幼児」に行う子育て行動の検知技術の開発を行う.子育て中のモーションデータを腕時計型のウェアラブルデバイスに搭載されたモーションセンサを用いて収集し,収集データと機械学習を用いて子育て行動の検知モデルを構築する.9つの子育て行動を定義し,子育て行動の検知モデルの構築とその精度評価を行った結果,実験室環境において9名の被験者から収集したデータセットを用いた検知モデルでは,最も精度の良いモデルで約70%の精度で子育て行動を検出できることが明らかになった.

関連論文

Yuki Kasahara, Yuuki Nishiyama, Kaoru Sezaki: Detecting Childcare Activities Using an Off-the-shelf Smartwatch. In: 2022 IEEE International Conference on Smart Computing (SMARTCOMP), IEEE Computer Society, Espoo, Finland, 2022.

笠原有貴, 西山勇毅, 瀬崎薫: ウェアラブルデバイスを用いた子育てコンテキストの検知に向けて. 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション研究会(CHI), 情報処理学会, 石垣島, 2022.

笠原有貴, 西山勇毅, 瀬崎薫: スマートウォッチを用いた子育て行動の推定に向けた一検討. 計測自動制御学会 計測部門スマートセンシングシステム部会, 計測自動制御学会, 2021.

ウェアラブルデバイスを用いた子育て行動の検知技術の開発