参加型環境センシングのプライバシー保護

本研究では「参加型都市環境センシングのプライバシー保護」の実現を目的とする.
様々なセンサを搭載したモバイルデバイスを都市環境センシングに用いる「参加型都市環境センシング」では,低コスト・広範囲のセンシングを行うことができる一方,一般ユーザのプライバシー情報侵害に関する問題が極めて大きな課題であった.
そこで本研究では,データ摂動化手法であるNegative Surveys (否定解調査法) 及び Randomized Response (ランダム回答法) をモバイルセンシングに適用・拡張することによって,計算量を低く抑えた雑音付加を行い,ユーザのプライバシー情報保護を行う.本研究で提案するプライバシー保護手法を用いることによって,一般ユーザはプライバシー情報侵害の危険に晒されることなく,参加型都市環境センシングに参加することが可能となる.

参加型環境センシングを用いた統計情報構築のためのプライバシー保護手法,電子情報通信学会 論文誌B,vol. J97-B, no. 1, pp. 41-50, 2014年1月.

参加型環境センシングのプライバシー保護